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深爪エリマキトカゲ
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◆ ×眠い→寝無為
REUTERS UK の記事(Tue Dec 23)より.

http://uk.reuters.com/article/healthNews/idUKTRE4BM59D20081223

Sleeping Good for the Heart

Getting too little sleep has been linked to a number of health problems,
 including weight gain, diabetes(糖尿病), and high blood pressure,
  and now researchers have added another consequence to the list
   : coronary artery calcifications(心臓発作,動脈硬化).
They found that just one extra hour of sleep a day appears
 to reduce the risk of developing calcium deposits(堆積) in the arteries,
  a precursor(前兆) to heart disease.
About 12% of the people in the study developed artery calcification
 during the 5-year study period.
Among those who slept less than 5 hours a night,
 27% had developed artery calcification.
Only 6% of those who slept more than 7 hours a night
 developed coronary artery calcifications.

もっと色んなリスクが解明されれば,日本人には朗報かも.

(仕事を減らす口実になり得ると考えるのは楽観しすぎか.)


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『魂萌え!』(桐野夏生)を読む.





 熟年恋愛の濃密さに驚いた.定年を越えてからもこんな情事がぽこぽこ起こっていようとは(恋の鞘当て,という言葉を覚えた).平和な家から外の世界へ出たことのない無知な主婦の変貌ぶりを目に焼き付けた.夫が亡くなってからは,周りの人々の一挙手一投足にその都度心揺り動かされながらも,段々と自分の変化に気付き,それに納得していく主人公.その変化の過程を見事に表したのが「失うものが大きければ大きいほど,新たな何かを得ようと貪欲になれるのだ」の一言.僕にとってはこの場面が「ハイライト」であった.
それは今の自分の状態を強く意識される言葉だったからであろう.表立ったところでは(もちろん深く考えればいくらでも思いつくが,の意)何かが失われるそぶりもなく,失われるほどのものすら持ち合わせていない現在の生活.敢えて失うリスクを冒して求めに行こうかしらと無意識に思わせる力がその言葉にあった.というより自分の性格が本来は小さいはずのその力を増幅させたのだろうが.

それはさておき.本書を読み進める間に別の本を読みにカフェに行ったのだが,その時初めてお客さんの中で年輩の方々に好奇の目を向けることとなった.それは本書が(世代的な意味で)自分の想像力の到底及ばない小説であり,想像の糧を渇望していたからだ.その,自分の興味の幅が意外な方向に拡がったのが面白かった.誤解されてはものすごく困るのだが,ストライクゾーンがまた一回り大きくなったと言える.
「東京島」も手に入っているので次が楽しみ.今年の書評を賑わせたのは読者の目を引く異様な場面設定のせいもあるだろう.こういった濃ゆい小説はあまり読んだことはなかったが,「魂萌え!」で少しは準備運動になったかもしれない.宮部みゆき(『パーフェクトブルー』,『鳩笛草』,…)も溜まっているので,少し間をあけてから読むことにしよう.
by chee-choff | 2008-12-25 11:17 | 読書