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深爪エリマキトカゲ
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◆ ゆくとしくるとし('13→'14)4
まどろっこしい前記事を読み返しながらふと思ったのは、
僕の趣味やら何やらの動機には、
あるいはそれも含めた僕の行動原理には、

 「脳だけで生きることの救い難い気持ち悪さ」

が深く根を張っているということだ。
「我々の生活の90%は頭の中で起こっている」と豪語した飾磨(@『太陽の塔』)の生き様を気持ち悪いと感じず(彼が気持ち悪いという読者が沢山いることはもちろん理解している)、むしろ孤高さに哀愁漂うというか極言すればある意味愛らしいと感じるのは、何より彼は自分が「脳だけで生きること」を自覚しているからだ。
逆に言えば「脳だけで生きること」の救い難さ、気持ち悪さは、その自覚の無さから発している。
僕が日頃からブログで自覚に拘っていた理由もここにある。
そして恐らく、頭ではイヤというほど分かりきっている自覚の重要性が、僕自身の身体には(まだ?)届いていないのだ。

…もしかすると僕のこの「脳と身体の関係性」は一生変わらないのだろうかと一瞬怖くなったが、実はそんなこと全然なくて、身体を動かせばそれだけでいいのだ、きっと。
自分の身体が躍動すれば、それだけで今まで書いてきた悩みは全て吹っ飛ぶのだ。
だからもう、合気道とかやりたいなら早くやれよって、ずっと自分に言ってきたのだった。
そうか、この結論は、もう何度も来た道か。
まあ、そうと分かれば現状維持でも大丈夫という主流に合流してしまうのだが(笑)
そこは、もう「なるようになれ」だからね。(あーあ)

+*+*+*

ゆくくる3を読み返していてもう一つ。
「希薄なる身体性という安定状態」とどう対峙するか、という問題提起をしたのだけど、これに対して言いたいことが言えてなかった気がするのでやり直し。
シンプルに言うと、「君子危うきに近寄らず」である。
近くにいてはいけないのである。
相手が何と言おうと、それがお互いにとって良いのである。
これは去年のゆくくるでも同じことを書いて、そして「一緒にいなくてはいけない場合はなんとか頑張る」と書いて、なんとまあその通りの一年なり今なりになったのである。
もう結論もなにもなくて、この手の話の結論なんて「人生の終わり方」と同じようなことであって(まじすか)、ある程度思考を整理したらあとはその都度に個別に対応しながら考えていくしかない。
だからこそ結論ではなく過程が大事という話になって、人生でいう過程とはすなわち「今でしょ!」というジャパネット高田社長なわけだ。(違う)
さて、今回のゆくくるの過程で「めっけもん」はあっただろうか。

+*+*+*

もう一つ。
これは昨日今日で気付いたことだが、自分が思っていた以上に僕は、過去の自分を引きずって生きている。
あるいは過去の自分を切り離しきれずに生きている。
これは「目測の誤り」で、つまりこの点では自覚がなかったということ。
過去に対する印象や評価は過去の出来事の内容よりも今の自分の生き方に大きく影響されるという話は何度もしてきたけれど、ここから言えるのは、過去とはどうしようもなくついてくるものであり、「ないものとして考える」よりは「あるものとして考える」方が抑圧が少なくて済むということ。
抑圧というのは精神分析学の用語で、たしか「あるものをなかったことにすると別の形となってやってくる」ということで(うわあすごく曖昧)、何にせよ抑圧なんてしないことである。
それは「抑圧なんてしてしまうと自分の予想だにしないことが起こるから思い通りに生きるのが難しくなる」という意味ではなくて(「思い通りに生きる」という意識が抑圧を発生させる)、「別の形となってやってきたもの」をその本人は意識することができないということである。
…説明が足りないのは分かってるけど泥沼化しそうなのでこれはここでおしまい。

過去は「あるものとして考える」。
「後ろばかり(「牛ロバ狩り」て誤変換どうすか。いやどうすかって言われても…)見ていると前に進めない」という格言にも一理あるが、この格言の要は「前と後ろを別々にするな」という点にある。
現在と過去は別物だ、関係ないと思うからこそ、過去を見た時に現在が見えなくなる。
「歴史は繰り返す」の原理も、同様の視点が梃子となっている。
だから擬人化するならば、「過去」と仲良くしよう。
あるいは「過去」と「現在」の仲人ばりに生きていこう。
そう、結婚式を一番楽しめるのは新郎新婦よりも仲人なのだから。(※個人の主観です)

+*+*+*

ああ、なんだか満足してしまった。
今年の抱負?
じゃあ「過去と仲良く」で。

考えることは、たくさんある。
そして考えるとは、それらの一つひとつをつぶしていくことではない。
「考えることはたくさんある」の「たくさん」は、そうあるべく考え続けることでどんどん増えていく。
それを忘れないことを、もう一つの抱負としよう。

皆様にとって今年が良い年でありますように。
今年もどうぞよろしく。
chee-choff
by chee-choff | 2014-01-02 18:57 | 思考