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深爪エリマキトカゲ
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◆ ジャンレノ対西夏人
ひさしぶりに街に出ました。
ちょっと涼しくなり始めたころから、ストパーあてた時とか所属部署で飲み会があった時に駅前に出ることはあったんですが、「いつもの感じで」図書館→ブックオフ→Veloceコースをたどったのは初夏以来のこと。
道を歩く人を見ているとマフラーはちょっと早いのかな、と思ったけど、もう十分首筋が寒いです。
痩せ我慢はいかん。

で、図書館に行ったのは田中小実昌の本を借りようと思ったからなのだけど、そして実際に単行本であったので借りようと思ったのだけど、文庫で借りたい別のやつが見つかったので次回におあずけ。
ブックオフでまた買ってしまうことを考えてかさばらない方を選んだというのもある。
今回借りたのは写真の左二つで、タカハシ氏はまあいいとして、カフカは保坂和志氏と村上春樹のつながりから。
「カフカ的不条理」という単語は評論やら何やらでもう何度目にした覚えてないくらい見てきたのでその文脈からなんとなく感じは分かっていて、保坂氏も『カフカ式練習帳』なる本を出していて(今日図書館でめっけたのだが…)氏が大きな影響を受けているであろうことは確実で(実は田中小実昌も同じ文脈で興味を持ったのだった)、そして今週から読み始めた村上春樹の『海辺のカフカ』にはタイトルさもありなんで序盤から作品解説的描写もあって「あー読みたいなー」と思っていたことを図書館の棚を経巡るうちに思い出した結果がこれだよ。
ホントは『城』か『変身』あたりを借りたかったのだけど、まあ感じをつかみたいのであって、ほなどれでも一緒やろう、と(「『訴訟』でえんとちゃう?」「そーしょー」)。
図書館で借りると2週間で返さないといけないから(延長は1週間だけできる)、そして返しにでも図書館に行くからには借りずにいられないわけだから、隔週で街に出ることになりそうです。
引きこもりの季節(つまり夏ね)は、おしまい。
マフラーぐるぐる巻いて歩くぞう。

で、ブックオフでも田中小実昌を意識していて105円文庫棚のタ行を普段の数十倍意識的に眺めたところ、何の偶然かタカハシ氏の書評を見つけ、同時に高村薫の時評集も見つけるという幸運に恵まれた(右の2冊)。
ありがたや。
ジャンレノ対西夏人_d0044938_22422135.jpg

+*+*+*

ついでに近況。
最近書いてなかったのは…あ、そういえば今さらだけど数ヶ月前にブログ変えちゃおうと思って忍者ツールズのに新しいのを作ったのだけど(その時期は気持ちが混乱というか深みに沈んでもがいていた記憶がある)、完全に移行することはなくむしろ書く内容で棲み分けして併存するカタチで現在に至ってます。

→ → これもまた過ぎ去る

読みにくいというか、面倒臭いテーマの記事はぜんぶこっちに移って、それ以外の日常的な記事が深エリ(略してみました)に残ったようです。
書いてる自分は面白いなあと思って書いてるし、何度読み返しても「へえ」と思える文章ではあるのだけど、それを以て「人が読むに値する文章」と言えるはずもなくて、まあ確実に言えるのは、もう言ったけど基本的に「めんどくさい話」なので暇な方は読んでみてください。
(保坂和志の書き方が楽しいなと思いながら書いてるので保坂氏が好きな人は読みやすい…といいな)
まあこんなだから、ある意味僕はものすごく暇とも言えるけれど、まあ、充実はしてますよ、はははは。


で話は戻りまして、(あちらとこちらのブログを合わせても)更新が滞っていたのは会社が忙しかったからで、残業が多かったかと言えばいうほどではないのだけど仕事の密度が最近まではすごく高かったからで、でもたぶん来週なかばのイベントで一段落するはずで、「先取り落着」で今これを書いているわけです。
というのは半分当たっていてもう半分は後付けで、街に出ると帰ってから書きたくなるのが第一ではある。
仕事の話をいつも通り抽象的にすると…「境界人」の立ち位置は今月はじめの人事異動があって解消されまして(もちろん言っても分からないだろうけどあの「どさくさに紛れてこいつも移しとこ」的な異動の掲示が事情を知らない人には違和感たっぷりでなかなか面白かった)、やっと落ち着いてというか表立って仕事ができるようになって、それとともに責任を負わされてしまい久しぶりに人前(ざっと400人くらい)でプレゼン(5分)をやったり、グループに人が増えて3年目にしてはじめて直属の後輩ができて何の因果か彼女とかつてチューターだった先輩とを一緒に指導する位置になってしまい(ま、そっちはほんの最初だけだったけど)、「人を使う」のはやっぱ苦手だなあと痛感して(「使う」がすぐに「遣う」になって効率がぐんと落ちるんですね)、それは結局「ふり」でごまかして3人とも独自に仕事を進めていくという自分にとってはいい形に今は落ち着いた。
でも実は最近あまり書かないでいた理由は思い付くところあと一つあって、それは「いろいろと思うところはあるけれど形(つまり言葉)にしない方がよい」ことというか状況というか、「生活の総体」みたいなものが(「生活」と書くと生活じみてしまうのだけど、「状況」だとなんだか生身感が抜け落ちて聞こえて…うまい言葉が思い付かない)いい方向に形を変えつつあって、それを「いい方向」というのは「変化が流れにのる形で起こっている」という自分の一つの理想が無理なく実現しつつある(「実現されている」と書かないことに意味はあって、それはここでいう自分の理想が数学のメタファーでいう「位置」でなく「傾き」を指していることによる)ことを意味している。
いろいろと曖昧にしていても「曖昧であることをはっきりさせている」と相手にも自分がはっきりしているように見えることがあるらしく、つまり流されてばかりいる本人の主観とは別に主体性をもっていると見られることもありうるのだと最近実感していて(老け顔の自分が昔に比べて年相応に見られていたはずが最近また年上だと勘違いされる機会が増えたことも関係していそうだ)、一言でまとめられそうではあるけれどそれをまとめちゃいけないという節度を保っていたいというのが実は上から繋がっている話なので結局何を言ったのか分からないようなまとめ方をすれば「人ってば複雑で面白い」。
それはfunnyでなくinterestingであって、笑えなくとも面白いし、哀しい目のうちにも広がりうる面白さであって、さてどうなることやら。

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再来月のはじめに、また祝福の機会ができたようで、横浜に行ってきます(近いね)。
学部の友人と再会できる予定。みんな何してるのかな。
きっとそれまで電車に乗ることはないでしょう。
というような生活を相変わらず送ってます。
by chee-choff | 2012-10-27 23:52 | 社会人