歩き方についていろいろ考えている.
寮のエレベータを上がってから部屋までは距離があって, その廊下はわりと音が響くのでその音を聴いてたまに 今の自分の歩き方を意識することがある. ブカブカのスリッパを履くとどうしても踵(かかと)を引きずってしまうので 敢えてその引きずりの音を安定させてみたり, スピードを出す時の歩きは大股になり着地も踏み切りも斜め前になって そのうち着地は距離を稼ぐため踵からになるのだけれど 底の固い靴でも意外と足音が響かないと感じたり. で,「足音が響かない→忍者」という連想はすぐにはたらいて, そういえば忍者の歩き方については昔「忍玉乱太郎」で読んだなぁ, 確か土踏まずより先の出っ張りを最初に下ろして,次にかかと, 最後に指の順番だったなぁと(これは読んだ頃に試したこともあり)すぐに思い出して, 底の固い密着型のサンダルで実践してみるとカツカツと甲高い音が鳴って, (「底の固い密着型」なので最初に下ろす足裏の位置を決めれば あとは制御できず勝手に「地に足着い」ちゃうわけだが) ああこれはハイヒールを履いた時と同じだな(想像だが)と, さっきその例の廊下を歩きながら思い至る. ちなみに上記の「忍者の歩き方」は「殿の寝床を狙うため ギシギシなる板張りの廊下を歩く」ような時に使うもので もちろん足に装着するは足袋であり,日常の場面で使って 効果が得られるものではない. ハイヒールは踵が高い上に接地面積が小さくてとても踵から踏み下ろせる 代物ではない(きっと地面に斜めに下ろすとポキッと折れてしまうのだろう)ので 足裏の前の部分から下ろすのだけれど,その時も「斜め下に」よりは 「垂直に」下ろすことになる(「斜め下」だと踵がもし先に下りたり 引きずられたりしたら危険だから.ここは熟練によって変わるかもしれないが お試しで遊んでるだけの自分には想像がつかない). そうなると自然と歩くスピードは遅くなるはずだけど, 世の中にはハイヒールで「颯爽と(=高速で)」歩く人が居ることは知っている. であれば彼女らは余程踏ん張って歩いているのだろうと, そして「歩くこと」が万事において使いやすい比喩であることの逆を辿って, かけなくていい(かけない方が楽な)力が色んな所にかかっているのだろうと 余計なお世話も甚だしい連想がむくむく湧いてくる. いつもハイヒールを履いていたかつての彼女に「スニーカー履けば?」と (数え上げれば)何度も言っていたのはこのことだったか. 「あとTシャツジーパンに野球帽も」とファッションに気を遣う人には 無神経に聞こえる事をそのまま無神経に言えたのも道理あってのこと. …なんかまた敵が増えそうな発言だな.. +*+*+*+*+*+*+* 「体の疲労や気分の変化と,意識される徒歩時の身体部位との対応」 は興味あるテーマなのだけど今回は話がズレたのでまた次回.
by chee-choff
| 2010-12-11 15:56
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