人気ブログランキング | 話題のタグを見る
深爪エリマキトカゲ
cheechoff.exblog.jp
Top
◆ 「幻想の共有」補足
直近のハシモト本書評記事で触れた話題について,

タイムリーにもウチダ氏がブログに書かれているのでここで引いておきます.


ちょっと前に自分が書いたもの

ここを読んで、ウチダ氏の
 口癖は、「そういうことも、あるかもしれない」
という言葉を連想した。
どんな突飛な話でも、とりあえず相手の言い分に
耳を傾けてみる。
話者の独自の合理性、幻想を見定める
相手の話をまともに聞かずにただ退ける人には、
この「見定める姿勢」が決定的に欠如している。
そうならないためには、(まずは)相手を
「まともな話し手」として信頼しなければならない。


ウチダ氏ブログ
>>
-自分とは違う「他者」とのコミュニケーションは難しいのでは。
私なりのレヴィナスの解釈ですが、他者と向かい合う時の基本的な構えは、相手が言っていることに対して、つねに「そうだね」と頷き、受け入れることです。理解できないことでもまず受け入れる。自分自身の知のセッティングを変えて、それが理解できるところまで拡大してゆく。どのような理解しがたい言行にも必ず本人にしてみれば「主観的な合理性」があります。その人の選んだ論拠や、たどった推論を追体験すれば、その人がなぜそのようなことを思うに至ったのか、その筋道がわかる。そこからしかコミュニケーションは始まりません。まず他者の思考や感情に敬意を示すところから始めて、「おっしゃることはいちいちもっともだが・・・」と交渉も始められるわけです。他者との対話はまず「聴く」というところからしか始まらない。それがレヴィナスの教えていることだと私は思います。
2010年11月30日 毎日新聞心のページ
>>
by chee-choff | 2010-12-01 00:50 | ウチダ氏