深爪エリマキトカゲ
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◆ 思考の灌木を辿りなおす/BigHandGossip
この「灌木」は「生物の進化は梯子ではなく灌木」という進化論のお話からの拝借.
ガリレオ,ニュートン,ダーウィン,フロイトの「科学界四大激震」の3番目の経緯が
グールドエッセイ1巻目に書かれていて,科学観がいかに政治に左右されてきたかが分かる.
最前線にいる科学者はみんなそれを実感はしていて,でも世間に伝える手間を惜しんできた.
(そのメッセンジャー的役割は科学者の職業倫理に悖ると思われていた)
科学信仰はきっと研究の最前線から離れたところに発祥したのだろう.

学部生時代に科学哲学に興味を持ったのも「科学の無謬性」に疑問を持ってのことだったのだけど,
(科学哲学っつーと,クーン,ポパー,ファイヤアーベントらへんがうっすら記憶に残ってる)
今はきっと科学哲学というより「科学についての物語」が必要なのだろうと思う.
『鉄腕アトム』でもいいのだけど,それをお話で留めとくんじゃなくて「本気にする」のが必要.

また逸れた話を広げて元の話を忘れそうになるので戻る.

+*+*+*

昨日の記事で「2種類の可能性」の後者の説明を,
「経済活動の枠で」とか変な方向に持ってってしまったのが気にかかっていて,
少し時間をおいたら「実感ベース」のところを思い出した(思いついた,ではない)のでここで接ぎ木.


消費活動における可能性の行使は「選択の前後で主体が変化しないことが前提」という話でした.
ある物をお金を払って買う時に,お金を払う人はそれを欲しいと思って買います.
それを何に使うかを既に想定していて,払う金額も妥当だと思って買います.
つまりそれを買ってから「これ何に使うんだっけ」とか,
「あれ,お金払い過ぎたな」と思うことは基本的にないわけです.
逆にそういう経験をしてしまった場合,その消費活動は「失敗」とみなされます.
「最小の対価で最大の価値を手に入れる(そしてその価値は交換前から分かっている)」のが,
理想的な消費活動のあり方です.

上記が基本としてあって,次に「未知なる経験を手に入れる」場合を考えてみます.
様々な体験,スポーツ,アウトドア,海外旅行などとしましょう.
こういった体験を「やる前から(何が得られるかが)分かっている」ことは多分少ないと思います.
それを想像していて,実際やってみて想像通りになったことを喜ぶことも有り得ますが少数でしょう.
多くは「なんだか面白そうだ」という興味や現にそれをやっている友人の面白そうな話が最初にある.
そして,お金を払うことでその体験をすることができる.
もちろんこれも消費活動です.

そうして興味本位でその体験をして,思いがけなくはまり込んだとしましょう.
自分が想像していた以上に面白い体験をした,もっと深めてみたい.
このとき,その体験をした人は,体験する前から変化したと言えるでしょう.
さて,ここからが肝心なのですが,
この一連の活動は,「消費活動」としては「失敗」にあたります.
消費主体(の価値観)が消費の前後で変わってしまっているからです.
「でも彼は楽しい思いをしているじゃないか,それも想定以上に」
もちろんそうで,そのこと自体は何ら否定する余地がありませんが,
消費活動としてのそれは「たまたま」であって,賢い消費であったとは言えません.

何が言いたいかといえば,
「思いがけなく楽しい」「想像以上の価値を得た」「意外に得をした」
こういう「棚からぼた餅」的消費活動は理想的な消費主体にとって全て「失敗」であることです.

ここで「2つの可能性」の前者を思い出してみると,
それは「選択の前後で主体が変化することが前提」された可能性のことでした.
この可能性の行使が過たずなされる時,その主語を「消費主体」に想定してしまうと,
しつこいですが全て「失敗」であるとみなされます.


実感ベースと言いながら全然実感の伴わない話をしていて恐縮ですが(書いてから気付いた),
ここからはさらに自分の想像の範疇外の話になります.
上で何度も書いた「失敗」は,論理的にはそう言えるかもしれないけれど,
本来の失敗に伴う苦しみや挫折感とは程遠いものだろう,
と読んでいて大半の人が思われるはずです.
その点は僕も同意します.

しかし僕が怖いと思うのは,
この「失敗」を本来の失敗と全く同じように感じてしまう人がいるかもしれない,ということです.
僕はそのような人の存在は話でしか知らないし,その人の内心も想像できない.
ただ,「どういう教育を受ければそのような子どもが育つか」については,
話を聞いただけでも想像はできます.
その教育がすなわち「       」です.

+*+*+*

別に最後を穴埋めにする意味はなくて,
そしてここは最後じゃなくてもっと話の展開があるんですが,
まあ今回はこの辺で.
ううむ,これだけをするすると書けるのは「同じ話」を何度も読んできたからですね.
自分のことばであって,自分のことばでない.
面白い.

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というわりとマジメな話に続ける話じゃないんですが,
(まあむしろそうすることでカムフラージュ効果を狙ったということで)
「大手前のオセロ」と呼ばれた(なんつうてブラバン連中にしか分からんが)お二人が,
どうやら「メデタクごおるいん」なされ(てい)たようで(「黒い方」は速報レベル).
このたびはおもでとうございまひ.
しかも全く予想外にマジメに社会人をやっておられると聞き及び,
やはり地球が回ると何でも起こりうるのだなあと感慨に耽りました次第.
そりゃ地軸もズレてくわ,みたいな.
北極点も真っ青よ.

ヒドい話や(扱いが…)
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by chee-choff | 2012-04-01 00:29 | 思考