はや年末.
去年は併読書の多くをなんとか年内に読了させて年の変わり目を意識, みたいなことをした記憶があるが,今年はどうも難しそう. 散漫に過ぎているので中断する本をいくつか選んだ方がよいかも. 読み始めたら読み終えなければ,というのは僕に言わせれば貧乏性で, 「読み始めよう」と思った当初の心意気を無下にするのが単にもったいないだけ. 変化し続けることを性分とするのなら読み始めてからの気変わりも大事にすべき. という対自説得口上です,このへんは. それは随筆(小説以外をこう呼んでみてるけど,違うかも)に関してであって, 3冊読み回しを日常にしている小説の方はうまいこと年の境目で切り替われそう. 先日『ねじまき鳥クロニクル』の3巻を読み終え(大体1巻に1月かかった), 『名もなき毒』(宮部みゆき)にバトンタッチした. 本書はつい最近文庫化されており,「そろそろミヤベ本を」という思いと混ざって手に取った模様. 次いで『キラレ×キラレ』(森博嗣)を読了し,まっとうなミヤベ本と並走させるなら 少しヒネった本がいいかなあと本棚を眺め,『圏外へ』(吉田篤弘)を手に取った. 吉田氏の本は初めてで本書もBookOffで偶然手に取ったのだが(何に惹かれたかと言えば ボリュームと装幀で,決め手は「脳内系小説」だったこと),今日読み始めたところ 文体はじめ色々と新鮮で面白い. そういえば活字中毒という言葉を久しぶりに使うのだけど, 意識しなくなりゃもうそうなってんだわねという「不健康も健康のうち」みたいなもので(違う?), 病状はといえば「活字密度の低いページを見るとうんざりする」かしら. ページ稼がんでいいからもっと詰め込めよ,みたいな. (でもそれで薄くなればいいかと言えば違って,同時に厚くもあってほしい. だからかなり分厚い本(京極氏著書のような)も今は厭わず抱え込んで読める) でも岩波学術文庫の窮屈さは読みにくくてやーね,という我が儘も一方にはある. なんだろう,活字密度が(程良く)高いとなんだか安心するから? 読み終える時がちと寂しい,という思いも手伝っているのだと思う. 話を戻せば,この脳内系不思議小説には今までと趣向を変えた脳内BGMが良いかなあと思い, ヘビロテ曲を聴き漁っているとぴったりなのを見つけた. NNIオリジナル曲 - アンティキティラの歯車 このぴったりがどうぴったりなのか,今後読み進めるうちに何か浮かべばまた.
by chee-choff
| 2011-12-20 21:49
| 読書
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