深爪エリマキトカゲ
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◆ 前向きに前進 = 後ろ向きに後退
進化も退化も,
「今ここにないものを求める趨向」
という点で同一なのであって,
その求めるものが昔にあったかどうかは些細なことなのだな,
と『キュレーションの時代』(佐々木俊尚)のある箇所を読んで思った.

「モノ」よりも「場」が求められる時代(と本書にある)という流れもその仲間だろう.
「進化(進歩)」という言葉に「モノの装飾語」の一面もあったろうから.
生産至上主義の(かつての)推進力.

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(…)マスメディアが演出した記号消費がなくなっていく世界では,モノの消費はふたつの方向へと分化していく.
 消費が本来生息していたなつかしい場所,シンプルな「機能消費」の古巣へ.
 そして新たな「つながり消費」の世界へ.
 (…)
 機能がほしいんだったら,別にモノなんか買わなくたって,借りたり共有したりすればいいじゃないか──.
 つながりがほしいんだったら,別にモノなんか買わなくたって,つながれる場がそこに存在すればいいじゃないか──.
 これは当然の進化の方向性と言えるでしょう. p.128-129
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「いや,そこは“退化”だろう」と瞬間的にツッコミを入れてしまったが,
改めて見るに,「つながり消費」に係っているのかもしれない.
が,素直に読めばやっぱ退化かなあと.
で,こう進化と退化を簡単に取り違えるところを見て,冒頭の思考につながったと.

「人間の誇り」「人としての矜持」みたいなものは昔より顧みられなくなっていて,
それがきっと「進化でも退化でも,んなもんどっちでもいい」に流れていくのかしら.
ま,前にも後ろにも「進む」って言えるしね.
という数直線(二次元)のメタファーもどうかと思うけど.
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by chee-choff | 2011-07-30 01:02 | 読書